深沢かすみ先生の悪女の一生。
とても読み応えのある大好きな作品です。
最終巻の9巻を購入し読みましたので、感想とあらすじを書いていきたいと思います。
音弥(一造)は君江に後ろから忍び寄り、君江の口を塞ぎます。
意識を失って倒れる君恵。
場面は変わり衣子の屋敷。
花恵は母親である未散との関係が悪化し、衣子の屋敷で暮らすようになります。
なんとか花恵を取り戻したい未散は屋敷に電話しますが、ますますこじれてしまいます。
いつまでも屋敷にとどまることが良い事ではないと頭ではわかっていても母親との関係がうまくいかず苛立つ花恵なのでした。
庭に出た花恵は大きな荷物を運んでいる音弥に遭遇。
音弥は、「あの日言ったはずだ、この家には近づくなと」と花恵に言います。
そしてすぐに自分の家に帰るように厳しい顔で告げるのでした。
音弥の警告を聞き、さらに不安になる花恵、しかし衣子の美しさや危険な魅力に惹かれてしまいどうしようもない自分がいたのでした。
夜のティータイム、花恵は衣子に音弥について尋ねます。
衣子は音弥は、自分が8歳の時から一緒にいると話します、しかしその後、困惑した表情を浮かべ
「あ、いえ、どうだったかしら、そんな昔からいるはずないわ、変ね」と記憶が混乱したような表情をするのでした。
その後、衣子は花恵を別荘に誘います。
なんと別荘には、かつて花恵を傷つけた吉井が捕らえらていました。
吉井は衣子の兄の愛人として別荘にいるのでした。
場面は変わり別荘。
別荘の寝室には吉井と衣子の兄がいました。
抵抗する気力もなくなった吉井。
そんな吉井の姿を見て油断した衣子の兄。
吉井は一瞬の隙をついてナイフで衣子の兄を突きます。
倒れる衣子のが兄は。
吉井は薄笑いを浮かべ別荘を抜け出したのでした。
音弥は別荘で起こった一部始終を電話で衣子に伝えます。
不敵な笑みを浮かべる衣子。
すべて衣子の計画通りなのでした。
場面は変わり別荘。
深い傷を負った衣子の兄。
ずっと篠宮家に務めていた執事は衣子の兄に真実を話します。
吉井はなんと、衣子の兄と亡くなった実の妹との間の子でした。
兄弟間に出来た赤ん坊の存在など誰にも知られてはならなかったため、吉井は里子に出されたのでした。
その後、悲しみの中で妹はこの世を去ったのでした。
その話を聞いた衣子の兄は涙をながしながら篠宮家から身を引くのでした。
場面は変わり衣子の屋敷。
行方不明になった君江の捜索のため、警察が屋敷にやってきます。
心配する花恵。
花恵は以前、音弥と庭で遭遇したときに音弥が運んでいた大きな荷物を思い出し、それを警察に伝えようとします。
すると衣子は花恵に、警察には伝えるな、と素早く目配せするのでした。
警察が帰った後、花恵は衣子に音弥をかばっているのかと問い詰めます。
しかし音弥には君江を傷つける理由などない、という理由でうまく丸め込まれてしまいました。
そんな中、衣子は花恵を自分のものにするため、着々と計画をたてていたのでした。
数日後、屋敷から姿を消した花恵。
衣子は困惑し、使用の頬を叩き、すぐ探し出すように激怒します。
その頃花恵は、ハルミと会っていました。
花恵はハルミから、君江が結婚を楽しみにしていたこと、幸せそうだった君江が自分から姿を消すなんて信じられないという話を聞きます。
ますます君江が心配になる花恵。
花恵はハルミにお礼を言い屋敷に戻るのでした。
屋敷に戻った花恵を見て安堵する衣子。
衣子は花恵を抱きしめ、屋敷を出て別荘に行くことを提案。
乗り気でない花恵でしたが、別荘に行けば君江の手がかりが掴めるかもしれないという理由で荷造りを始めます。
その頃未散は、君江が衣子の屋敷で行方不明になったと知り、後悔の念に苛まれながら衣子の屋敷を門の外から覗いていました。
そこにちょうど荷造りを終え別荘にむかう衣子と花恵が現れます。
未散は「娘をどこに連れていくの!?返して!」と叫びながら2人がのる車を追いかけます。
足を挫き転倒する未散。
しかし花恵は母を振り返ることもせず別荘へ向かうのでした。
場面は変わり未散の家。
未散は夫の数馬に異の顛末を話します。
数馬は花恵を必ず連れて帰ってくれる、と社長が約束してくれたことを伝えます。
その話を聞き、少しだけ落ち着いた未散は眠りにつこうとします。
すると、、おかしな物置に気づいた未散。
様子を見てくると部屋を出た数馬。
「うわああああ」数馬の声が聞こえます。
なんと家が火に囲まれ家事が起きていたのでした。
火の中には音弥の姿をが見えます。
「市造、、!市造なのか!?」とあまりの驚きに立ちすくむ未散と数馬。
木の棒で数馬に殴りかかろとする音弥。
しかしそこにおコト様の霊が現れ、音弥を止めるのでした。
逃げるように去る音弥。
未散と数馬は、音弥が市造であること、衣子が綾乃であることは確信するのでした。
青ざめ震える未散。
家は半焼、寝室が焼け落ちていました。
後編に続きます。