ドラマも話題沸騰中、少年・少女の「不安、葛藤、痛み」を鈴木福とあのちゃんが感情を剥き出して演じる壮絶な青春物語、悪の華。


この記事では10年来の押見修造ファンであり、原作漫画を全話読んだ私が最終回や結末はどうなるのかを書いていきます。考察も書いていきます。
前半は物語のざっくりとしたあらすじ、後半に最終巻11巻について深く解説していきます。

まず、物語は主人公春日高男がクラスメイトの佐伯さんの体操服を盗んでしまう所から動き出します。
春日は特にクラスでも目立つことがない読書好きの普通の男子。中学生にしては大人びた、ボードレールの惡の華を愛読書としています。
クラスの美少女・佐伯奈々子に密かに想いを寄せる春日高男。
ある日の放課後、出来心により、佐伯がたまたま置き忘れていた体操着を盗んでしまうが、その様子を嫌われ者の女子・仲村佐和に目撃されていた。
仲村はクラスでも浮いた存在で先生やクラスメイトにも反抗的。
仲村からの自分に従わなければ体操服を盗んだことをバラすと言われ、「変態を曝け出せ」という無茶な要求に翻弄される春日。
しかし意外なきっかけから佐伯と付き合うことになり、春日は恋心と背徳の自己矛盾に苛まれる。
さらに佐伯は仲村と春日のアンバランスな関係に嫉妬し、佐伯も内に秘めたドロドロの意思を徐々に示すようになる。


そして、田舎の町と現実社会の閉塞感に自己認識を見出せず、遣る瀬無い自我を抱える3人の中学生のアイデンティティは互いに交錯し破滅へと向かっていく。
佐伯は自分には理解できない春日の内面に苛立ち、仲村に激しく嫉妬した結果、無理やり春日に身体の関係迫り、春日を挑発する。

春日は自分の意思とは裏腹に佐伯の勢いと流れに身を任せ、身体の関係を持ってしまう。
しかし、佐伯の思惑とは裏腹にその出来事によって春日は「仲村が好き」という意思をはっきりと自覚してしまう。

ショックを受けた佐伯は春日と仲村の秘密基地のような場所であった山の中の小屋に放火をしてしまう。
仲村との思い出が燃え呆然とする春日。
そんな中、佐伯は長かった髪をバッサリ切り、自分が火をつけたと警察に自首をする。
佐伯が自首した事を知り、春日はショックを受ける。
そして春日と仲村はの人間のほとんどが集まる夏祭りの日に、人生を終わらせる計画を決行しようとする。
夏祭りの日、春日と仲村は自分達に灯油をかけ、ライターで火をつけようとする。

その瞬間仲村は春日を突き飛ばし、高男を逃した。
仲村は春日を巻き添えにはせず1人で逝こうとしていたのだった。

しかし、仲村自身にも仲村の父親が咄嗟に助けにはいり2人が命を落とす事はなかった。
もちろん町は大騒ぎに、その後仲村も春日も佐伯も転校し3人が顔を合わせる事はなかった。
そして3年後、、
春日高男は埼玉県で高校生活を送っていた。
あの騒動以降、仲村と離れ離れになりながらも春日は彼女への思いを捨て切れず、そして抜け殻のように毎日を過ごしていた。
そんな春日はあるきっかけから男子の憧れの的である常磐文と交流を深め、常磐の中に仲村の影を感じていく。
常盤は小説を読むのが好きだったが、周りに陽キャとして見られていた為、小説が好きなことを周りに隠していた。
常盤には彼氏がいたが、彼氏は常盤の華やかな一面しか見ておらず、常盤は小説の話を隠さずにできる春日に惹かれていく。
さらに常盤は自分でも小説を書いていて常盤の小説は春日の生きる指標の様なものになっていき、2人は心を通わせる。
そんな中、常盤と街を歩いていた春日は偶然佐伯と再会する。
佐伯は彼氏と一緒だった。その彼氏が春日に少し似ていた為勘の良い常盤は春日と佐伯がどんな関係だったかを少し気にするのだった。

佐伯は「あの時の記憶があまりなくて、いまはふつうに幸せ」と高男に告げ、2人はその場で別れた。
佐伯と再会したことで過去の出来事にさらに頭を悩ませる春日。
春日は常盤に仲村を重ねている自分に嫌気がさし「もう逃げたくない」と全身全霊で常盤に告白する。


仲村は春日の告白に心をうたれ、2人は付き合うことに。
そんな中、春日に祖父が亡くなり、春日は葬式のためにあの町に戻ることに。
そこで春日はかつて、佐伯と仲が良かったクラスメイトの木下から、仲村が現在暮らしている場所を教えてもらう。
揺れ動く春日。
後日、、
春日は中学時代の仲村との出来事や自分が犯した事件について全てを常盤に話した。
常盤は、最初はかなり動揺し春日を責めるものの、落ち着きを取り戻し、春日のためにも自分のためにも仲村との出来事にきちんとけじめをつけて欲しいと真っ直ぐ春日に告げた。
そして常盤は自分も春日と一緒に仲村に会いにいくことを決めた。
⭐︎ここからは最終巻11巻のネタバレになります。
11巻は春日と常盤が仲村に会いに行き2人が再び再会し過去に向きあう話です⭐︎
場面は海辺の街、かつてのクラスメイトである木下から教えてもらった、仲村が住んでいる街に降り立った春日と常盤。
木下の話によれば、仲村はこの海辺の街で母親と一緒に暮らしており、母親は食堂を営んでいるという。
街の人に食堂の場所を尋ねて教えてもらった春日と常盤は、食堂を訪問。
そこにら仲村の面影がある中年女性が。
仲村のお母さんに違いないと確信した春日は、常盤と2人でアジフライ定食を注文。
そこに仲村が帰宅。

春日が「仲村さんに会いに来た」と告げると、仲村は落ち着いた表情で「久しぶり、食べなよ、美味しいから」と、アジフライ定食をすすめたあと、部屋に入ってしまった。
すると常盤が大きな声で仲村に、「佐和さんと話がしたい」と呼びかける。
仲村は了承し、3人は海辺で待ち合わせる。
仲村は、春日に一緒にいる女性(常盤)と付き合っているのかを訊ねる。
それに対し春日が「うん」と答えると、なかむらは「よかったね、そうやってみんなが行く道を選んだんだね」と言う。
春日は「じゃあ仲村さんは?」と聞く。
すると仲村はそれには答えず空虚な表情で空を見つめる。

そして仲村は背を向けその場を離れていく。
それに対し常盤は「佐和さん、、同情とかじゃなくあなたを見ていると哀しい、昔の私みたいだから、、!
あなたには春日くんと生きていく道もある」と呼びかける。

そう話す常盤の瞳には涙が浮かんでいた。
⭐︎常盤は昔の自分を見ているような悲しさと、佐和の唯一の理解者であった春日を自分が奪ってしまったのかもしれない、という罪悪感のようなものがあったのでしょう⭐︎
波が打ち寄せたその瞬間、、
春日は仲村を後ろから抱きしめます。
抱きしめたと思いきや、仲村をそのまま浜辺に押し倒します。

春日は仲村に自分も同じことを繰り返しもがいていた、「それでも仲村さんが生きていてくれて嬉しい」と涙を流します。
仲村は立ち上がり、春日の顔を思い切り殴ります。
春日と仲村は2人とも倒れ取っ組み合いになり海の中で髪を引っ張り合います。
春日は止めに入った常盤も海の中に引き込ます。
3人は海の中でぐちゃぐちゃになりながらも思い切り楽しそうな笑顔をしていました。
いつの間にか日が暮れ、海の中で思い切り暴れた3人は疲れ果てて海辺に寝転がります。
仲村は春日に「二度とくんなよ、ふつうにんげん」と言います。

そして「ありがとう」とお礼を言うのでした。
月日はたち、、
春日と常盤は大学生に、