アニメ、タコピーの原罪。重く哀しい内容ですが、最終回がどうなるのか、ずばりネタバレを書いていきます。
この話のポイントはずばり、 タコピーはしずかより先にまりなに出会っていた、ということです。
高校生のまりなが「しずかがいなくなって、小学生の時にしずかを消しておけばよかった」 と願ったので 、タコピーはタイムスリップして、しずかを消しに来たのです。
しかしタコピーは本来はしずかを消しにきたはずなのに、不本意にもしずかと絆が出来てしまいます。
タコピーは試行錯誤しながら何度もタイムスリップし小学生の時のしずかとまりなが仲良くなりように奮闘します。
しかし上手くいかず墓穴を掘りまくるタコピー。
しかし、どう頑張っても最終的にはまりながしずかを傷つけるという結果になるため、タコピーは計画とは違ってしずかを幸せにするために、まりなをハッピーカメラで殴り、消してしまった、というお話です。
まりなが亡くなり、物語は救いようのない最悪なラストに見えます。
しかし「タコピーの原罪」の最終話は、タコピーの自己犠牲によって再構築された2016年を舞台に、これまでの過酷な運命とは異なる、ささやかな希望の光が灯る、もうひとちの未来、パラレルワールドがあるような形で締めくくられました。
タコピーが消えた後の「新たな2016年」。
しずかは「うち今日ママ やばそーだから ケーキ 買って帰る」と言い、それに対してまりなは「まりなちゃんの ママ いっつも やばいじゃん・・・」「誰のせいだと 思ってんだよ」と憎まれ口を叩きながらも、二人の間には以前のような険悪な雰囲気はありません。東も加わり、三人はどこかぎこちないながらも、共に下校しています。しずかが持っていたアイシャドウを見て、まりなは「これ なんかに 似てない?」と問いかけます 。
そして、しずかはふと思い出すのです。
「土星 ウサギの ボールペン!」と 。
それは、かつてタコピーがまりなにあげようとしたひみつ道具の名前でした。まりなは「なにそれ 知るかよ」と素っ気なく返しますが、しずかは「お前が 言ったんじゃん」と笑顔を見せます 。
タコピーの存在は消えたかもしれませんが、彼が残したささやかな記憶の欠片は、少女たちの心に残り、未来へと繋がっていくことを予感させます。物語は、「タコピーの原罪(完)」という言葉で静かに幕を閉じます 。
タコピーの存在そのものは消えてしまったかのように見えますが、彼が最も大切にしていた「おはなしすること」の重要性が、新たな関係性の中で息づいているように感じられました。