鑑賞したのは1年ほど前になりますが、心に残っている作品のひとつです。
ざっくりあらすじを書きますと、
ルディとポールという同性愛のカップルが、隣の部屋に住むダウン症のマルコと心を通わせていく話です。
マルコの家庭環境は最悪で、危険薬物所持で逮捕された母親と引き離され、マルコは施設に行くことになります。
施設から何度も脱走を繰り返すマルコ。
ルディはマルコを引き取り、恋人のポールとマルコと3人で暮らす幸せな日々。
邦題の「チョコレート・ドーナツ」は、3人での幸せな日々に、マルコが食べたチョコレートドーナツからきているのですが、センスの良い題名のつけ方だなと感心しました。
チョコレートドーナツを頬張るマルコはとても愛らしく幸せそうだったからです。
しかし、結局ルディとマルコは法の判断により引き裂かれてしまいます。
そして現実的で悲しいラストへと続くわけですが。
ラストだけ見ると本当に絶望的で悲しい映画なのですが、悲しいだけではない何かが心に残る映画です。
ルディ演じるアランカミングの歌声は素晴らしく心の琴線に触れるような感じがしました。
またマルコの表情やしぐさの愛らしさも素晴らしかったです。
歌声だったり表情やしぐさだったり、そういうものが心に悲しみだけではない何かを残してくれるのだと思います。
この映画を見て、一人でも多くの子供が安心できる環境で暮らすことが出来るといいな、と改めて思いました。