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小説「怒り」吉田修一★感想とネダバレ

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吉田修一さんの「怒り」を読みました。

本日から映画も公開で話題になっている作品ですね。

 

小説は、殺人現場の描写から始まるのでサスペンス要素が強い怖い内容なのかなと想像しましたが、

読み進めていくうちに、人を信じるという深いテーマがある様に感じました。

 

風俗、発展場、レイプ未遂なとかなり衝撃的なエピソードがちりばめられていますが、

それ以上に人間同士の関係性、親子の在り方についても考えさせられる内容でしたね。

 

東京、千葉、沖縄とそれぞれ別の物語がそれぞれの登場人物で展開されるわけですが、3つの話に共通するのが、身元がハッキリとはわからない影のある男の存在です。

 

この3人の中の誰かが序盤の殺人事件の犯人な訳ですが、3人とも怪しすぎて最後までハラハラしっ放しでした。

 

3つの話が交互に展開されていくので、読者を飽きさせません。

 

内容は思いですが、文章は読みやすくサラサラ読めてしまいます。 

 

 

この作品のタイトルである「怒り」とは犯人への怒りだけではなく、自分自身への怒りという意味も含まれているのかもしれません。

 

 全体的に重い話ではあるのですが、読後を何故か心の中に暖かさも残る作品でした。

 

お勧めです。

 

 

 

 

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